不正はどうしていけないか

6月に行われた日本語能力試験(JLPT)の結果が受験者に届いてきています。

その中で、実力がないのに合格している人がいるという話も教師側から聞こえてきました。つまり不正の疑いがあるということです。

これが通ってしまうのはいいことではないですよね。

でも、「不正はよくないです。」「不正はいけません!」と言うだけでは、そのような受験者には効果はありません。

どうして不正をするとよくないのか。

最終的に自分が不利益を被るから、ということにつなげないと説得力を持たせられません。

昔、私が偶然その説明に成功したことがあります。

日本語学校に勤めていたときです。

日本留学試験の結果が返ってきて、学校中でその話で盛り上がっていました。

そんな中、一人の学生が意外な高スコアを出したという報告が(日本留学試験は合格不合格ではなく、スコアで出しますね)。

彼は非漢字圏の学生で、勉強は嫌いで、話すのもそれほど流暢ではありません。

漢字学習はほとんどしません。

ほとんど漢字が読めなくてあの問題を解けるのはおかしいです。

ためしに「~さん、目がいいですね」と言ってみました。

「( ̄∇ ̄;)ハハハ、はい、わたしはとても目がいいです」

何を意味するかわかったようです。

私が怒らないものだから、調子に乗って彼はこう言いました。

「先生、私は大学に行けますね?」

そこで、私は思い出してこう続けました。

「あー、その点数を大学に出したら、面接試験で突然『今日の新聞を声を出して読んでみてください』と言われますけど、~さんは留学試験よかったし、大丈夫ですね。」

焦った彼は、

「先生、専門学校、専門学校!」(簡単に入れると考えているため)

「専門学校でも、この点数出したら『こんな優秀な人がどうしてこの学校に入るんですか?』と聞かれるね~。いろいろ難しい質問されるかもね~。」

彼、大慌て。

「先生、どうしたらいいですか。」

留学生の入試では、面接のときに新聞を渡されて音読してくださいと言われることがあるそうです。

覚えておくと使えるかも。

 

ウソや不正はどこかで整合が取れなくなってくるものですよね。